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ワークショップレポート

honto×Hellosmile café 公開収録トークショー (2014.11.29)

TOKYO FM「Hellosmile café」
川上未映子さん公開収録

TOKYO FMにて毎週金曜21:30から放送中の「Hellosmile café」。電子書籍化もされた『きみは赤ちゃん』の著者、芥川賞作家の川上未映子さんをゲストに迎えた公開収録が、ドットDNPで開催されました。「Hellosmile」とは、20代、30代の女性に増え続けている「子宮頸がん」の予防啓発プロジェクトです。TOKYO FMがステーションキャンペーンとして展開している「HUMAN CONSCIOUS ~生命(いのち)を愛し、つながる心~」の一環として2010年に立ち上げ、多くの企業・団体・学校とともに推進しています。DNPは協賛企業として、ハイブリット総合書店hontoはメディアサポーターとしてこのプロジェクトに参画しています。今回の公開収録では、川上さんの妊娠・出産・育児の経験をまじえつつ、「女性」について語っていただきました。


【1】妊娠、出産を経た今だから語れる!母親になるということ

風も冷たく、いよいよ冬の気配が強まった11月の終わり。ドットDNPには100名近くのリスナーのみなさんに集まっていただきました。赤ちゃん連れのお母さんや、お子さんと一緒にいらしたご夫婦の姿も。「ちびっ子もたくさん来てくれて本当にありがとうございます。今日は2本立ての公開収録ですが、フランクに女子トークで、素敵なお話をたくさん聞かせていただこうと思っています。どうぞよろしくおねがいいたします。」と、番組でパーソナリティーを務めるHellosmile実行委員副代表・小巻亜矢さんの挨拶で早速スタートです。

トークショー ダイジェスト
表現力の原点は子ども時代

「私の子ども時代を振り返ると、大人を質問攻めにしてしまうような、『なに?なぜ?』の多い子どもだったと思います。それに子どもならではの勘違いも多かったです。お母さんに『調子にのっちゃだめよ』『そういう心持でいなさい』なんて言われると、『チョウシっていう場所に乗っちゃだめってこと?』『ココロモチって、心の中にお餅があるってこと?』って思いこんでいたり。言葉って面白いですよね。作家として表現するときも、そういう子どもならではの感覚を忘れずにいるのかもしれません。」(川上さん)

お母さんは忙しい!初心を忘れず、自分のペースで

「子ども達と接していると癒されたり、楽しかったり、そんな場面もたくさんありますが、自分がお母さんになるとやっぱり忙しいですよね。思わずいっぱいいっぱいになって涙してしまったり。」(小巻さん)「日常がいっぱいいっぱいになってしまうと、うれしいこと、幸せなことなんかも問答無用で吹き飛んじゃいますよね。初心を忘れてしまっているというか。そんなとき、木村弓さんの『いつも何度でも』を聞いていると思わず涙が溢れてきました。」(川上さん)
「生きている不思議死んでいく不思議 花も風も街もみんなおなじ」。この歌詞が、小さな命を守る川上さんを優しく励ましてくれたそう。会場のお母さんたちもうなずいていました。

自分を守れるのは自分だけ

「Hellosmileのキャッチフレーズは、あなたとあなたの大切な人の笑顔のために。子どもが生まれたら、自分のためにも、子どものためにも元気でいなくちゃいけませんからね。」(小巻さん)「自分の体って、自分に一番近い他者だと思うんですよね。自分の体のことは、自分の意識と行動でちゃんとコントロールすることができる。きちんとメンテナンスできるのは自分だけですし、一度過ぎた時間は戻ってきません。今は何ともなくても毎年ちゃんと健診をうけるっていう習慣をつけることが大切なのかもしれません。」(川上さん)


【2】頑張りすぎずに、変化とうまく付き合う

「子どもを産んだら世界が変わった」「妊娠、出産で体がどんどん変化していく」、子どもを持つ女性からよく聞く体験談です。川上さんはそんな「変化」をどのように乗り越えてきたのでしょうか?公開収録2本目は、川上さんの経験や実体験をもとに、変化に戸惑うお母さんたちへのアドバイスや、女性という「性」に向き合ってあらためて感じたことを語っていただきました。

トークショー ダイジェスト
ポジティブなかけらを集めて

「子どもが生まれると、人生が二つになったような感覚ってありませんか?例えば、子育てをしている自分と仕事をしている自分。子ども中心の人間関係とこれまでの人間関係など。そのギャップにみんな苦しむんだと思います。子どもがいるから、前のように友達に会いに行けないなって、はじめから諦めてしまっていたんですよね。でも、行ってみたら意外と大丈夫。その時、すごく達成感があって。できるってわかるとすごく楽になりました。あれもできる、これもできるってポジティブなかけらをいっぱい集めてここまでやって来れたんだと思います。」(川上さん)

かっこいいママじゃなくてもいい!

「子どもが生まれてすぐは、24時間仕事して、24時間育児をしなきゃって思い込んでました。雑誌なんかで、カッコイイ働くママが取り上げられているけど、そんなのウソ!(笑)それを見て笑えるくらいの心持でいていいんですよ。」(川上さん)頑張りすぎなくても、マイペースにゆっくりでいいんだという川上さんのメッセージに、会場のお母さんたちは、どこか開放感に満ちた笑顔を浮かべていました。


【3】来場者からの質問タイムに”川上節”炸裂!

2回分の公開収録を終えて、興奮冷めやらぬ会場は「質疑応答タイム」へ。来場者のみなさんから直接、川上さんに疑問・質問を投げかけます。公開収録以上に、”川上節”が炸裂したこの時間。母としての川上さんに対する直球な質問に対して、赤裸々に実体験をまじえながら答えてくださいました。ラジオでは放送されなかった貴重なやりとりの中に、「女性として生きていく」ためのヒントが散りばめられていたように感じます。

トークショー ダイジェスト
ストレスも夫婦で分かち合う

「子どもが生まれてから、子育て上のイライラがつのり、夫婦間の危機を感じています。川上さんはどうやって産後クライシスをのりこえましたか?」という、最初の質問。「そのイライラに気づいて欲しいっていうことかな?それは一回めっちゃキレたったらええねん!(笑)そのフラストレーションをぶつけちゃえばいい!それだけで自分がすごく楽になりますよ。イライラを一気に発散すると、マッサージ5回分くらいの効果はあります。それにイライラを相手に気づいてもらうっていうことが大切ですからね。」(川上さん)歯に衣着せぬ”川上節”に、会場は笑いに包まれながらも、質問者は「お話しただけですこしスッキリしました」と満足気でした。

子どもを産む、という決断

「子どもを産もう、と思ったきっかけはありましたか?」次は、母になるという道を歩みだした、その瞬間に迫る質問。会場も真剣な眼差しで川上さんを見つめます。「私自身、結婚当初は子どもを産むということに対して興味を持てなかったんですよね。私は子どものころ、人は死ぬのになんで生まれてくるんだ、っていう疑問を抱いていて。私の子どももきっと同じことを考えてしまう、って決めつけてしまっていたんです。夫が子どもを欲しいと思っていたというのもあるんだけど、子どものことを親が決めつけてしまうのは越権行為なのではと感じることがあって。生まれてきた子どもには子どもの人生がある、親の役目は、生まれてきて良かったと思ってもらうこと。そんなふうに考えが変わり、子どもを産もうと決断しました」。(川上さん)


【4】プライベートを参加者と共有できた貴重な時間

芥川賞作家である川上さんが、来場者と同じ目線でプライベートなこともざっくばらんに語ってくれたことで、会場は大いに盛リ上がりました。イベント後のサイン会にはほとんどの来場者が、川上さんの著書『きみは赤ちゃん』をかかえて並んでくれました。サイン会の間も一人ひとりの目を見て声をかけていた川上さん。そんな人柄に惹きつけられた来場者のみなさんには、きっとイベントのメッセージ、「あなたとあなたの大切な人の笑顔のために」がしっかりと伝わったことでしょう。最後に、今回ステージにあがってくださった川上さん、小巻さんのお二人に一言感想をお伺いしました。

川上未映子さん

とにかくすっごい楽しかった!こうやって、読者のママさんたちと集まる場を定期的に持ちたいなと思いました。大学などで文学について話すことはあるんですけど、プライベートなことをみんなと共有するのははじめての経験でした。本当に楽しかったです。来ていただいた皆さんありがとうございました!

小巻亜矢さん

会場の方が前のめりになって、興味津々で聞いてくださっていたのが本当に印象的でした。楽しんでいただけたようで嬉しかったですし、何よりステージの上の私自身、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。川上さんも、私達とイコールな目線で話をしてくだり、勇気の湧く言葉の数々に感動しました。

子宮頸がん予防啓発プロジェクト Hellosmile(プロジェクトサイト)
http://www.tfm.co.jp/hellosmile/index.php


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